ハンバーグなどに使用されるナツメグは高い効果が期待できるスパイスです。ですが一部で過剰摂取した人が中毒症状を起こし病院に搬送されたりしたニュースが取り上げられるなど、「ナツメグ」って危険なの?と思う人も多いのではないでしょうか?

実はナツメグは、正しい使い方をすれば多くの効能をもららす優秀なスパイスです。

ナツメグとは?

ナツメグ
ナツメグパウダー

ナツメグ

  • Nut(豆)
  • Meg(ムスク)

という2つの単語を合わせて出来た言葉です。

ムスクとは?

ムスクとは香料や生薬の一種ですが、非常にエキゾチックな香りとして知られています。つまりナツメグは「ムスクのような香り高い豆」という意味を持ったスパイスなのです。

世界4大スパイスのひとつ

ナツメグ

  • コショウ
  • シナモン
  • クローブ

と共に世界4大スパイスにも数えられています。インドの古代医学であるアーユルヴェーダで使われてきた歴史があり、中国では痛みを和らげたり整腸作用のある漢方薬として昔から利用されてきました。

さらに古代エジプトでは、ミイラの防腐剤としても使われていたそうです。

ナツメグの特徴

ナツメグは「一年中緑の葉をつけて樹高が高い」という特徴の常緑高木です。樹高は約20メートルにもなりますが、種を撒いてから7年後以降に実をつけるので成長は比較的遅いです。

スパイスのナツメグは、種子の中の(種子の核の部分)を乾燥させて粉末にしたものです。

ちなみに、種皮(種の周りを包んでいる皮)を乾燥させたものをメースといい、ナツメグよりも上品な風味を持っていると言われており、12世紀のころはナツメグよりもメースの方が価値が高かったと言われています。

ナツメグに含まれる豊富な栄養素

ナツメグはミネラルビタミンが豊富です。主な栄養素は、

  • ミネラル:銅、マンガン、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム
  • ビタミン:ビタミンA、ビタミンB1、B2、ナイアシン

などが豊富に含まれています。

ナツメグの効果や効能

疲労回復

ナツメグは、糖質の代謝に欠かせない栄養素であるビタミンB1の吸収を高める効果があります。それにより新陳代謝が促進されて、疲労を回復させる効果が期待できるのです。

ビタミンB1が豊富に含まれる豚肉料理などに、ナツメグを使えば疲労回復の相乗効果が期待できますね。

ストレス軽減・リラックス効果

ナツメグの独特の香りの成分は、α-ピネンと呼ばれるもので、ヒノキやスギなどの森林の香り成分と同様の働きをします。

そのため、脳を刺激しリラックスさせる以外に、気持ちをリフレッシュさせて頭をスッキリさせる効果が期待できます。また、集中力を高める効果もあるとされ、実際にインドの研究では、「記憶力や学習能力が向上した」という結果も出ました。

集中力を保ちたいときなどは、コーヒーや紅茶などにナツメグを一振りしてみてはいかがでしょうか。

痛みを和らげる作用

ナツメグには、強力な鎮痛(痛みを和らげる)作用があり、古代中国においては鎮静剤として定番だったそうです。使用方法も簡単で患部に直接ナツメグを塗るというものです。

特に炎症腹痛などに対して効果を発揮し、関節痛、関節炎、筋肉痛を和らげて身体を楽にします。

消化改善

ナツメグは、漢方では胃腸炎などの薬として処方されています。ナツメグに含まれるピネンは「胃の働きを正常化し、消化を助ける働きがあり、胃粘膜も保護する」と言われています。

また、腸から余分なガスを取り除いて、胃を和らげ、食欲も高めてくれる効果もあります。実は、胃腸薬の太田胃酸にも「ニクズク」として配合されているのです。

さらにピネンには、発汗作用や熱を下げる作用もあるため、風邪をひいたときに少量を摂るのもおすすめです。また、整腸作用のあるミスチリンも含まれており、下痢止めとしての効能もあります。

口臭の予防

ナツメグの香り成分の一種であるオイノゲールには消臭効果や殺菌、抗菌の効果があり、歯磨き粉マウスウォッシュなどの口腔ケア商品に使われています。

口の中の細菌を退治し、細菌の増殖を抑えてくれることで口臭の予防につながります。

肝臓と腎臓のデトックス

現代人は極度のストレスにさらされ、たばこや食品添加物、ダイオキシンなどの空気汚染などの影響により、体に様々な毒素がたまりやすい環境の中で生活しています。そして、これらの毒素は肝臓や腎臓に蓄積されやすいです。

ナツメグはこれらの「臓器の強壮剤」として毒素をキレイにし、また「腎臓結石の予防」にも有効との報告もあります。

睡眠サポ―ト

眠りにつけない夜にはホットミルクが良いと言われていますが、さらにおすすめはホットミルクナツメグパウダーを溶かしたナツメグミルクが、精神的なリラックス効果と眠気を産み出してくれます

海外では眠れない子供にナツメグミルクを飲ませるというのが一般的です。

白血病やアルツハイマー病の予防効果に?

ナツメグ白血病アルツハイマー病などの予防効果も期待されています。アルツハイマー病にはミリスチシン白血病にはメタノール性化合物が効果を発揮するのではないかとそれぞれ考えられています。

今後さらに研究が進んで正式な発表を期待しましょう。

白髪予防

毛髪の黒い色素は、を元に作られているのをご存知ですか?などのミネラルが不足すると、健康的な黒髪が生えてこなくなったり白髪が増えてしまいます。

ナツメグには、この黒い色素の元になる銅が豊富に含まれています。白髪が気になるという方は毎日の食事にナツメグを取り入れてみてください。

ナツメグの中毒の危険性!1日の摂取量は?

ナツメグの副作用が出る量は、5グラム以上とされています。

 

5グラム以上を一度に摂取するとマリファナにも似た幻覚作用が現れることがあります。

1時間から8時間後に症状が出ると言われ、幻覚症状以外には

  • 低血圧
  • 呼吸が不規則になる
  • 胸部の圧迫を感じる

などになることもあるようです。また神経系には興奮不安多幸感などのさまざまな症状があります。

吐き気頭痛めまい動悸痙攣下痢などの症状が現れた場合には、すぐに病院に行くようにしましょう。

ちなみに、通常のお料理で、お肉の臭い消しとして使用する場合の量は0.2グラムから0.5グラム(一振りから二振り)程度です。

ナツメグの中毒症状で搬送された事例

以前、ナツメグの中毒症状で救急搬送された人がニュースになったことがあります。それはハンバーグに一瓶すべてのナツメグを入れてしまったそうです。

ですので、大量の摂取をしなければ心配はありません。ただし、ナツメグ過剰摂取が原因と見られる死亡者が過去に2名出ているのも事実です。

致死量ラインはナツメグ2個分で、これは8歳の子供の死亡例が根拠とされています。

ナツメグ1個分の重量は4~5g程度になるので、2個分は8~10g位になります。食塩にも致死量体重60㎏で30g)がありますが、大量に塩が食べ物に入っていたら、しょっぱ過ぎて口からすぐに出すので塩で死ぬということはありません。

一方でナツメグの場合、幻覚作用の5g致死量の10gは違和感があってもカレーなどの濃い味の食べ物に混ぜると気が付かずに食べてしまう可能性も高いので注意しましょう。

ナツメグに限らずですが、小さなお子さんがいるご家庭では、スパイスの摂取量には必ず気を付けてください。

妊娠中の方も注意

妊娠中の方はナツメグの摂取にさらに注意が必要です。過去にナツメグ堕胎薬に使用されていた歴史もあります。アロマでの長時間の使用も、妊娠中はできるだけ避けるようにしましょう。

まとめ

ナツメグはミネラルとビタミンが豊富なスパイスです。

健康効果だけでなく、疲労回復やリラックス効果、発汗作用、口臭の予防などうれしい効能がたくさんあります。料理のスパイスの他にもコーヒーや紅茶、ホットミルクなどに1,2振りほど入れてみてください。

ただし、過剰摂取の危険性があるため5グラム以上は摂取しないようにしてください。(致死量は10g程度)

上手にナツメグを摂取して健康的な生活を過ごしましょう。